当院での手術療法に関して
当院では、尿路結石手術(体外衝撃波結石破砕術、経尿道的尿路結石除去術)、経尿道的膀胱悪性腫瘍切除術(TUR-BT)、陰嚢水腫根治術、包茎手術などは日帰り手術を施行しております。また、経尿道的前立腺切除術(TTUR-P)や入院を必要とする手術は、近隣の済衆館病院で院長自身が執刀し、術前術後の管理をしております。また、連携病院へ紹介させていただく場合もございます。いずれにしても、患者さまが安全でご安心して手術を受けていただけるよう、充分にご説明致します。
手術件数
2018年4月~2024年2月現在経尿道的前立腺水蒸気治療 | 41(2022.11-2024.02) |
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経直腸的前立腺針生検 | 191 |
経尿道的膀胱腫瘍切除術 | 116 |
経尿道的尿路結石除去術 | 97 |
陰嚢水腫手術 | 12 |
環状切除術 | 18 |
その他 | 144 |
合計 619件
当院での日帰り手術内容
体外衝撃波結石破砕術、経尿道的尿路結石術、経尿道的膀胱悪性腫瘍切除術、陰嚢水腫根治術、包茎手術、皮膚・皮下腫瘍手術(陰部腫瘍・コンジローマ)など
日帰り手術を受ける患者さまのメリット
- 早期に社会復帰できるため、ご家族や仕事場への負担が最小限で済みます。
- 自宅でゆっくり休めます。(よく眠れる)
- お子様やご高齢の方は、家族と切り離される期間がなく、精神的負担が減ります。
- 入院待ちがないため、手術日が決められ、日常生活の計画がしやすいです。
- 入院費用の負担が減ります。
- 院内感染の危険性が減ります。(インフルエンザなど)
- 早期離床により、肺炎や肺梗塞などの術後合併症が減少します。
日帰り手術に関するQ&A
日帰り手術は危険ではないのですか?
日帰り手術には大きく分けて麻酔と手術の危険があります。これらの危険性は入院手術と同等です。また以下のように、医学の進歩、特に日帰り麻酔・日帰り手術の研究により、患者さんにとって快適な術後経過が工夫されています。
麻酔の危険性
当院では、全身麻酔は施行しません。院長が脊椎麻酔(下半身麻酔)や局所麻酔を施行します。麻酔の合併症は別途説明しますが、基本的に当院の手術施行基準に適応しない患者さまの手術は行わず、連携病院へ紹介します。
手術の危険性
手術は出血や痛みを伴い、危険をも伴います。しかし、近年手術そのものを侵襲が少なく、安全なものに改善する研究が積み重ねられ、成果を上げています。各手術に関しては別途ご説明いたします。
どんな日帰り手術ができますか?
すべての患者様に勧めるのではなく、安全のため、手術にある程度の制限を加えています。具体的には以下の3つの条件を満たすものを日帰り手術として扱うことにしています。
- 患者さまの健康状態
- 既往、血液検査、レントゲン、心電図など健康状態を確認し、大きな疾患がないこと
- 手術時に抗血小板剤、抗凝固薬が中止できること
- 手術内容
- 短時間ですむ標準的手術であること
- 傷のケアが簡単で痛みがほとんどないこと
- 出血などの合併症がまれであること
- 患者さんと家族
- 院長より日帰り手術の説明がなされ、患者さまの手術に同意し、協力的であること
- 責任能力のある成人(ご家族が望ましい)が付き添いとして当日一緒に来院できること(ご家族と連絡ができ、また送迎ができる場合も含みます。)
- 帰宅後から翌朝まで、責任能力のある成人が付き添えること
日帰り手術までの流れ
外来診察
まずは外来診察にて、日帰り手術の適応かどうかを診察と検査で判定します。適応であれば、手術に必要な術前検査(血液検査・心電図・レントゲン等)を実施し、安全に麻酔・手術が出来るかをチェックします。看護師が患者さんとの相談により、手術の日程を決定します。また、手術の説明や同意書の補足を致します。
術前診察
術前検査の結果で異常が見られる場合、また、休薬の必要がある場合は、事前に手術日より前に診察させていただく場合があります。
手術当日の注意
患者さまには当日、日帰り手術を受けるベストコンディションで来院していただきたく思います。そのため、以下の事をお守り下さい。
当日の絶飲食
胃の中にものが残っていると、麻酔中にもどすことがあり、窒息や肺炎など命に関わる合併症につながります。麻酔前に胃の中を空にしておくために、食事や水分摂取については、説明通りの制限を厳守して下さい。ほとんどの場合、当日は絶飲食となります。もし守れなかった場合は手術を延期いたします。
付き添いの方
手術当日から翌日にかけ、成人の介護者(付き添い、保護者)が必要です。一緒に来院していただくか、連絡のできる状態にしておいて下さい。
その他
かぜ、下痢など体調の悪いときには、手術を延期した方がよいこともあります。手術当日までに、体調に変化がありましたら、ご連絡を下さい。
ご帰宅後に関して
麻酔が完全に醒めるには、さらに時間が必要です。翌日までは臥床し、安静にして下さい。自動車や自転車の運転はできません。
発熱や創の痛み、むかつきなどが起こることがあります。あまり重篤でないことがほとんどですが、改善しない時もあります。また、薬のアレルギーなどで重篤な状態になることも稀にあります。夜間にご心配なことがありましたら、遠慮なく当院までお電話(0568-27-3788)下さい。院長が対応致します。
また、術後に重篤な合併症が発生した場合や、何らかの理由により、ご自宅での療養ができなくなった場合は、院長の判断により連携病院へご入院いただく場合もあります。