

経尿道的膀胱腫瘍切除術の日帰り手術

当院での経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)について
膀胱内にできた腫瘍を、尿道から専用の器具を挿入して切除する手術です。脊椎麻酔下で膀胱鏡で腫瘍を観察しながら電気メスで切除する手術で、体への負担が少ないのが特長です。この手術は生検も兼ねており、切除した腫瘍は検査に出し良性か悪性かの判断を行い、悪性であった場合、悪性度や浸潤度を調べます。TUR-Btは、膀胱がんの治療であるとともに、大事な検査でもあるのです。検査結果をみて、その後の診療方針を決めていくことになります。
経尿道的膀胱腫瘍切除術の手術件数 123 件 (2024年10月時点)
経尿道的膀胱腫瘍切除の日帰り手術を受けるメリット
第一に入院する必要がないため、ご家族や日常生活への負担を最小限にすることができます。入院費用がかからないので、費用負担も抑えられます。
経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)は、治療と検査(生検)が同時にできるのが大きなメリットです。がんは進行性の病気ですから、患者さまは少しでも早く治療を進めたいと思われるでしょう。日帰り手術は入院待ちや入院調整の必要がありませんので、ご本人やご家族のご都合に合わせ、入院による手術よりも早いタイミングで手術をすることが可能です。
経尿道的膀胱腫瘍切除術がおすすめの方
- お仕事や生活の都合があり、入院したくない方
- 他に大きな疾患がない方
- 高齢等で家族と長く離れるのが難しい方
経尿道的膀胱腫瘍切除術が難しい方
- 他に大きな疾患のある方
- 抗血小板剤、抗凝固薬の休薬が難しい方
- ご家族など責任能力のある成人の方の付き添い・送迎が難しい方
- 医師が入院での管理が必要と判断した方
経尿道的膀胱悪性腫瘍切除の日帰り手術を受ける方へ

手術前の過ごし方
患者さまには当日、日帰り手術を受けるベストコンディションで来院していただきたく思います。風邪や下痢など体調の悪いときには手術を延期する可能性がありますので、体調に気をつけてお過ごしください。休薬の指示が出ている方は、指示通りにお薬の服用を中止してください。

手術当日の注意事項
麻酔を使用するため、手術当日は朝から絶飲食となります。所要時間は、術前処置や麻酔から覚めるまでお休みいただく時間を含めて、概ね半日程度となります。麻酔の影響により、当日は車や自転車の運転はできません。

手術後の過ごし方
手術当日は麻酔が覚めるのを待ってご帰宅となりますが、麻酔後の影響があるため、翌日まではベッド等で横になり、安静にしてお過ごしください。発熱や痛みなどが続く場合は、当院にご連絡ください。
手術の際には尿道カテーテルを留置します。カテーテルは当日に抜去するか、1〜3日間は、尿道カテーテルを入れたままの生活となります。生検結果と今後の治療についての説明のため2週間後にご来院いただきます。
よくあるご質問
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膀胱がんには手術以外の治療法はありますか?
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膀胱がんでは、まず組織検査が必要なため、基本的には経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)が第一選択となります。腫瘍の悪性度や浸潤度がわかるので、その結果によりその後の治療方針を決めていきます。
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クリニックの通院のみで膀胱がんの治療は可能ですか?
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がんが軽度であり、手術により腫瘍を取り切れた場合は経過観察のため定期的に通院をしていただければ大丈夫という場合もあります。入院が必要な再手術や、より高度な治療が必要と判断した場合は連携医療機関に責任を持ってご紹介いたします。

前立腺生検の日帰り検査

前立腺にできるがんを前立腺がんといい、50〜70代男性に多くみられます。診察や精密検査(血液検査(PSA値)、直腸診、超音波検査、MRIなど)の結果、がんが疑われる場合には前立腺の組織を採取して、がん細胞の有無や性質を調べる検査を行います。この検査を前立腺針生検といいます。前立腺を超音波ガイドで観察しながら細い針を刺して組織を採取します。
当院では日帰りの前立腺針生検を行っております。
前立腺生検の日帰り検査がおすすめの方
- お仕事や生活の都合があり、入院したくない方
- 他に大きな疾患がない方
前立腺生検の日帰り検査を受ける方へ
生検受検決定後、事前検査を受けていただきます。
検査当日の飲食の制限は特にありません。ご案内にしたがって準備をお願いします。
検査は仙骨ブロック麻酔(局所麻酔)をかけて組織の採取を行います。検査の所要時間は30分程度ですが、麻酔が覚めるまでは安静にしていただきますので、ご帰宅までは概ね2時間となります。付き添いは特に必要とはしません。