泌尿器科

男性の泌尿器について

前立腺肥大症

前立腺肥大症は、前立腺が大きくなる病気です。前立腺は膀胱の下に位置し、尿道を取り囲むようにある男性特有の臓器です。この前立腺が肥大することで尿道が圧迫され、排尿の問題が生じます。具体的には、頻尿、排尿に時間がかかる、夜間に何度もトイレに行くなどの症状がみられます。放置すると尿が出にくくなり、膀胱炎などの尿路感染症や尿閉（排尿したくても尿が出なくなること）などにつながることもあります。治療の基本は薬物療法で、改善しない場合は手術療法を行います。

尿路結石症

尿路結石症は、尿の通り道である腎臓、尿管、膀胱、尿道に結石（固い石のようなもの）ができる病気です。結石が小さい場合は自覚症状がないこともありますが、大きくなると腰や背中に強い痛みが現れることがあります。また、血尿や排尿時の痛みがみられる場合もあります。30～50代の男性に発症しやすいのも特徴です。治療は自然排出を促す方法から、薬物療法や手術で取り除く方法までさまざまです。早めの診断と適切な治療が大切です。

前立腺がん

前立腺がんは、男性特有の臓器である前立腺にできるがんです。初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると頻尿、排尿困難、血尿などの症状が現れることがあります。主に高齢の男性に多く、定期的な検査で早期発見することが重要です。血液検査（PSA検査）で前立腺がんの可能性を調べることができ、必要に応じて詳しい検査を行います。治療法はがんの進行度や患者さんの状態に応じて、手術、放射線治療、薬物療法などが選ばれます。

女性の泌尿器について

膀胱炎

膀胱炎は、膀胱に細菌が感染して炎症を起こす病気で、女性に多くみられます。主な症状は、排尿時の痛みや違和感、頻尿、尿が濁るなどです。時には血尿が出ることもあります。疲れやストレス、水分不足が引き金になることがあり、症状が軽いうちに治療を始めることが大切です。診断は尿検査で行い、治療には抗菌薬が用いられます。再発を防ぐために、水分を多く摂る、トイレを我慢しないなど、日常生活の注意も必要です。

過活動膀胱

過活動膀胱は、突然の強い尿意（尿意切迫感）や頻尿、夜間頻尿、時には尿漏れを伴う症状を特徴とする病気です。膀胱が敏感になり、尿があまりたまっていなくても排尿したくなるのが原因です。年齢とともに増加し、女性に多くみられますが、治療で改善が可能です。診断は症状を詳しく伺い、尿検査や膀胱の検査を行います。治療は生活習慣の見直しや薬物療法、リハビリ機器の使用、膀胱訓練などの方法があります。

腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁は、咳やくしゃみをしたとき、笑ったとき、重い物を持ち上げたときなど、お腹に力がかかった際に尿が漏れる症状です。出産や加齢による骨盤底筋や尿道を支える組織の緩みが原因で、女性に多くみられます。生活の質に影響を与えることが多いですが、適切な治療で改善可能です。治療には骨盤底筋トレーニングや生活習慣の見直し、専用機器の使用のほか、必要に応じて手術などがあります。尿漏れでお困りの方は、早めにご相談ください。

小児の泌尿器について

包茎

おちんちんの先を包む皮膚（包皮）の口が狭いために、おちんちんの先（亀頭）を出せないものを真性包茎といい、包皮をめくって先を出せるものは仮性包茎といいます。一般的に包茎といえば真性包茎をいいます。しかし、子どもの包茎は病気ではなく生理的な状態であり、成長とともに改善する場合が多いです。ただし、排尿時に痛みがある、腫れや炎症が起こる場合は治療が必要です。無理に皮をむこうとせず、ぜひ早めにご相談ください。

亀頭包皮炎

亀頭包皮炎は、おちんちんの先端部分（亀頭）やその周りの皮膚（包皮）が炎症を起こす病気です。赤み、腫れ、痛み、かゆみ、時には膿や不快な臭いがみられることがあります。主な原因は、汚れや細菌がたまり炎症を引き起こすことですが、不適切な洗い方や過度の洗浄も原因になることがあります。治療は、抗菌薬や抗真菌薬の塗り薬を使い、症状を抑えるとともに清潔を保つことが大切です。

夜尿症

夜尿症は、子どもが寝ている間に無意識におねしょをしてしまう状態を指します。5歳以降も続く場合に診断されることが多く、成長とともに自然に改善することもありますが、心理的ストレスや体の成長バランスが原因となる場合もあります。治療には生活習慣の見直しやトイレトレーニング、薬物療法が用いられます。焦らず、家族が子どもをサポートすることが大切です。

夜尿症について専門医や相談できる医療機関を紹介するサイトです。
当院も相談ができる医療機関として掲載していただいております。

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