亀頭にぽつぽつと発疹のような症状が現れると、思い当たるふしはなくても
何かの病気にかかったのでは?!と不安になりますね。この症状は性病ではないフォアダイスと
性病である尖圭(せんけい)コンジローマに大きく分けられます。
それぞれについて詳しく説明していきます。

フォアダイス

フォアダイスとは、亀頭や陰茎に発生するぽつぽつのことです。
この症状を発見したアメリカ人皮膚科医の名前が症状名の由来となっています。
皮脂腺が皮膚の表面で膨らんだもので、生理現象の一種であり、病気ではありません。
真珠様丘疹(しんじゅようきゅうしん)や包皮腺などもまとめてフォアダイスと呼ばれる場合があり、
発生する部分によって名前が異なることがあります。

フォアダイスは陰茎の裏側や側面、包皮腺は裏スジと呼ばれる包皮小帯に粒の大きさが揃った
ぽつぽつが発生します。真珠様丘疹は、ぽつぽつが亀頭の冠状溝を一列に囲うように
並んでみられるケースが多いのが特徴です。
いずれも仮性包茎の男性に多くみられますが、痒みや痛みなどの症状はありません。

性感染症ではないため、人に移してしまう心配はありません。
一方で、粒が大きい、数が多いなどの理由から
見た目を気にする方が多くいます。
また、女性から性感染症を疑われたり、
嫌悪感を抱かたりするケースも少なくありません。
自然に消失することはないため、
どうしても気になる方は除去治療が可能です。
(ただし、自費診療となる場合がありますので
診察時に医師とご相談ください。)
炎症を伴う部位の場合には、塗り薬や内服薬が処方されます。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、主に性行為を通じて感染するヒトパピローマウイルス(HPV)
という感染症のひとつで、平均2〜3か月の潜伏期間を経て
(6か月以上して症状が発現することもあります)、
亀頭や陰茎、肛門などに小さなイボが発生します。
基本的には痒みや痛みなどの症状がみられないことから気づきにくく、
また受診するのをためらうケースも見受けられます。

放置していると数が徐々に増え始め、イボ同士がくっついて大きくなり、
鶏のトサカやカリフラワーのような姿まで成長します。粒の大きさはまちまちで、
いったんは完治しても再発しやすいのが特徴です。
ウイルス性ですが、コンジローマの90%以上は低リスク型のウイルスが原因なので、
癌化することはごく稀と言われています。

特に包茎の方は亀頭が包皮で覆われているため、
尿や垢などが付着しやすく不衛生な状態となりがちです。
そのため、男性の中でも感染するリスクが高いと言われています。
コンジローマは女性にも感染します。感染すると大小陰唇、膣口、子宮頸部などに症状が現れます。
男性の場合は泌尿器科へ、女性の場合は婦人科へ受診します。

早期治療はもちろんのこと、定期的に再発の有無をチェックすることが重要です。
また、フォアダイスと区別がつきにくいので、正確に判断するためにも
医療機関への早めの受診が必要となります。

放置するとどんな危険がある?

ここからは、亀頭の発疹が尖圭コンジローマであった場合に、
放置しておいたら起こる危険を3つご紹介します。

パートナーに感染してしまう可能性がある

尖圭コンジローマの場合、放置することでパートナーに感染してしまう可能性があります。
不妊の一因にもなり得ます。
罹患していても、コンドームを使用すれば問題ないと考える方がいるかもしれません。
陰茎の根元や陰嚢(いんのう)などのコンドームでカバーされない部分が感染している場合、
パートナーに感染するリスクがあります。
そのため、尖圭コンジローマが疑われる場合は早めに受診し、
完治するまでは性行為を避けることが重要です。

イボが広がり感染箇所が拡大する

尖圭コンジローマを放置すると、最初は小さかったぽつぽつが大きくなり
感染箇所が拡大するリスクもあります。放置したイボは亀頭や陰茎を覆い、
原形をとどめなくなります。その結果、性行為のみならず
自力で排尿することが困難になってしまうこともあります。

悪性ウイルスが潜んでいる可能性がある

尖圭コンジローマの原因であるHPV(ヒトパピローマウイルス)は、先に述べたように
良性型と悪性型の2種類がありますが、ほとんどの場合は良性型です。
しかし悪性型のHPVに感染すると、男性は陰茎がんや肛門がん、中咽頭がん、
女性は子宮頸がんを引き起こすため、早期発見による原因究明・早期治療が不可欠です。

亀頭に発疹ができる原因とは

フォアダイスは生理現象とされており、はっきりとした原因は分かっていません。
一方で、尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)が原因です。
HPVは100種類以上あることが分かっていますが、
中でも6型と11型のHPVが感染原因だと考えられています。
感染者との性行為によって感染部位が皮膚や粘膜に接触することで発症します。

尖圭コンジローマの治療法とは

先にも述べたとおり、尖圭コンジローマの場合は、早期発見・早期治療が重要です
尖圭コンジローマと診断されたら、症状によって次のような治療法がとられます。

薬物(外用薬)療法

イミキモドクリーム(商品名ベセルナクリームなど)を夜塗布、朝洗い流す、
を繰り返してイボの解消を目指します。根気よく塗り続けることが大切です。

液体窒素による凍結療法

液体窒素をイボに当てて組織を壊して少しづつ小さくする方法です。
数週間に1度、数回にわたる治療が必要です。
※※当院では施行しておりません、ご了承ください。※※

外科的切除療法

電気メスやレーザーでイボを焼灼する方法です。
薬物療法などでイボの数が減ったところで、残ったイボに対して行うこともあります。

早期受診と、気長な治療を

陰部にイボ状の発疹を見つけたら、痛みやかゆみなどの症状がないからと放置せず、
まずは受診して原因をはっきりさせておきましょう。
尖圭コンジローマと診断された場合には、焦らず気長に治療を受け、不快感の解消を目指しましょう。